(1)なぜ会員を増やすのか
会員なら誰でも自分の会が大きくなってもらいたい、社会的に認められる会になってもらいたいと願うのは当然のことです。この気持ちが仲間づくりのよりどころです。また、同友会の目的・性格・会の活動内容は、経営に悩み、課題を持ち、その解決のために真剣な努力を日夜続けているすべての中小企業家にとって必ず共鳴していただけるものです。会の運動をさらに新しい感覚・感性で発展させるために、新しい会員のエネルギが必要です。
《仲間づくり基本理念》
- 会員が増えることは、中小企業経営に役立つ“辞書の新しい1ページ”が増えることで、会員を増やすことは新しい教師を迎えることになります。
- 新しい会員が絶えず入会することにより、会内にも新しい風もしくは、新しい水の流れが生まれ、会員間のみならず会全体が活性化します。
- 同友会活動における会員の数はよい経営環境をつくりあげる上で、発言力を得ることはもとより、社会経済における中小企業の更なる地位の引き上げをもたらします。
- 新しい会員が絶えず入会することにより、積極的で幅広い会活動と、会の繁栄をより強固で盤石なものにする財政基盤を確立します。
- 同友会理念実現をめざす仲間が増えることは「よい会社」「よい経営者」が地域に増えることになり、「よい経営環境」をつくるために行政や他団体とのより強固な連携が深まります。
(2)仲間づくりの基本方針
同友会は会員の自主性を尊重し、入会・退会も自由な会です。したがって企業活動と同様、常に新しい会員を勧誘しないと会員数が減少することになります。
会員数が増えている時は退会が少なくなり、会員増強が止まると退会が増えます。新しい会員がどんどん参加してくるときは、会も生き生きと活動している時です。ですから、退会者を防ぐ大きな保証は、「会員増強による会の活性化」であると会活動の経験が教えてくれています。
- 会員にとって魅力ある会活動が存在した上で、それが相手に伝わり更により深く理解されることです。
- 仲間づくり活動は、支部の仲間づくり委員はもとより、支部役員全員と事務局が一丸となって、目標達成に邁進します。
- 数値的目標を掲げて行う活動ゆえ、あたかも各企業の売上げ拡大作戦と同等のスタンスで活動に取り組みます。
「増強するにはまだ会活動が不十分。責任を持って新会員を迎えられない」「会員の数ばかり増やしても中身が薄くなるのではないか」との意見も必ず生まれます。いわゆる「質が先か量が先か」の議論です。この答えは明白です。「質も量も」です。
会員自身が同友会活動と企業経営を車の両輪としてとらえ、より積極的な活動を進めて行くために大勢の仲間の知恵と力が必要になります。
会活動の充実と会員増強とは双方に強いインパクトを与えながら、それぞれ同友会を上昇させる力となります。同友会では「量は質を保証し、質は量を保証する」関係と言えます。
(3)ワンゲスト例会
「ワンゲスト例会」とは「あらかじめ例会に出席して同友会の学び方を体験し、入会していただく」という入会を勧める方法です。このことで入会前からある程度同友会がわかり、「自分とはあわないから」とか「一度も会合に出席できない」という新会員も少なくなり、退会者を減らすことにつながります。
しかし、最も大切なのは、誘う相手への“新しい辞書の1ページ”として「入会して欲しい」という想いをしっかり伝えることです。
「入会して欲しい」と相手に伝え、お誘いして「例会に出席してみたら同友会の勉強の仕方が分かり、同友会の良さを実感した」と入会いただくことが、ワンゲスト例会の本来の考え方です。
(4)入会について
1 入会資格および入会手続き
- 資格
この会はこの会の趣旨に賛同する中小企業家およびそれに準ずる人々を会員とします。 - 入会
この会に入会しようとする人は、会員1名以上または事務局の推薦を得て入会申込書を提出し、支部役員会を経て、理事会の承認を得るものとします。 - 退会
本人の都合により退会できます。ただし、退会を希望する場合は、所属支部を経由して理事会に対し、退会届を提出し承認を得るものとします。
なお、次の各項のいずれかに該当する場合、理事会の承認を得て除籍または退会とします。
1)著しく会の事業を阻害もしくは名誉を傷つけた場合
2)原則として3ヵ月以上会費を滞納した場合
会に入会する時、入会金20,000円を納めます。会費は月額6,000円で毎月納入するものとします。
2 入会資格および入会手続きについての執行上の解釈と申し合わせ事項
本会の趣旨に賛同するとは?
長崎同友会の規約に賛意を示されることを意味します。
中小企業家およびそれに準ずる人とは?
中小企業家とは…
「経営権をもって自主的に経営している人であること」を意味します。
中小企業家に準ずる人とは…
弁護士、税理士、公認会計士等の専門家
著述家、芸術家等の自由業
研究所、病院、学校等の経営者
など中小企業運動にとって不可欠な人々です。
企業の後継者
3 しかし、会員資格に疑問があったり、判断しにくい場合は、理事会が判断をして決定します。
※同友会は中小企業の経営者個人が自主的に加入する経営者団体です。
※公序良俗に反する恐れのある人は会員としてふさわしくありません。
4 入会を勧める方法
- まず自分が同友会に入って良かったと思うことを率直に話してください。
- そして支部例会や全体での活動について話してください。また、お誘い用のパンフレットも活用してください。
- 最後に「積極的に参加していただければ、必ずあなたにとって勉強になり、企業が発展する」ことをきちんと伝えてください。
- 以上、話した上で、会の行事へ誘ってください。
- 会の行事に参加されたら、入会の意志を確認してください。
入会手続きは、事務局員が先方まで訪問して行うこともできます。入会を勧めている方の情報は、仲間づくり委員、支部役員まで連絡してください。なお、訪問する場合は、紹介者と入会者が所属する支部の役員にも、できるだけ同行していただきます。直接事務局に問い合わせがあった場合は、支部長、支部役員へ連絡します。
(5)入会後の新入会員フォロー
※支部でのフォロー
- 入会して間もない会員は知り合いがあまりなく不安な気持ちを持っています。支部の役員がこまめに参加を呼びかけたり、会合でも隣に座って会話をするなど、細やかな心配りが必要です。(入会最初の3ヵ月くらいの間がポイントです。)
- 例会でも、新入会員の出席がある時は必ず全員が自己紹介をするなど、新入会員にも必ず発言してもらい、「会は新入会員を教師として迎え入れた。これからは新入会員も従来の会員と同様、会の主人公である。」ということを、肌で感じていただけるよう運営に留意します。
- 例会で、新入会員報告会などの機会を設けます。
※新入会員オリエンテーション
新入会員を歓迎し、同友会とはどんな会かを知っていただく「新入会員オリエンテーション」を支部行事として開催します。新入会員に発言してもらい「会の主人公」であることを実感できる運営に心がけます。
オリエンテーションの内容は
- 会の歴史、理念、目的、方針、組織の説明を行います。
- 会員、役員による「同友会で学ぶことによって、自社の経営が安定し、発展した」という体験発表を行います。
- 新入会員の経営上の悩み、会への要望を聞く時間を設けます。(グループディスカッションなど)
(6)退会について
退会の申し出があった場合
退会の申し出があった場合、事情を聞き、慰留することは当然ですが、本人はやめたつもりでも、他の役員や事務局は知らないと言う状況があってはよくありません。そういう話があったことを事務局まで必ず連絡してください。退会の場合、入会金および会費の返金はありません。
(※長崎県中小企業家同友会規約第2章−第8条による)